日本の食料自給率は先進国に比べて低く、多くの食べ物を海外からの輸入に頼っています。
日本国産のものだけで生活しようとすると、さつまいもや白米、味噌汁のみといった生活になるとも言われているほど、その自給率は極めて低いものとなっています。
しかしながら日本では、食べ残しや売れ残り、賞味期限が近い、または切れてしまったと言った理由で、年間約612万トンもの食料を廃棄しているのです。
これを国民一人当たりに換算すると、毎日お茶碗一杯分の食料を捨てていることになります。
まだ食べられるにも関わらず、たくさんの食品が捨てられている日本。では、その原因は一体何なのでしょうか？
日本の食品ロスの現実
日本の食品ロスの原因は、主に二つあります。
一つ目は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、直売所などの売れ残りや返品、さらに飲食店の食べ残し、規格外品や傷がついてしまったことによって、売り物にならないと判断された事業系食品ロスなどが、年間およそ328万トンも捨てられています。
もう一つは、家庭での料理の際に生じてしまう、作り過ぎによった食べ残しや、買ったのに使わないまま捨ててしまうこと、また、料理を作るときの皮の剥きすぎなどといった家庭系食品ロスなどが、年間およそ284万トンも捨てられています。
食品ロスを減らす必要性
食品ロスを放置してしまうと、大量の食べ物が無駄になってしまうだけでなく、環境悪化や将来的に起こりうる爆発的な人口増加による、食糧危機にも適切に対応できなくなってしまいます。
現在、地球上には約７７億もの人たちが生活をしている中、途上国を中心に、約８億人以上が十分な量の食べ物を口にすることができずに、飢餓や栄養不足で苦しんでいます。
その一方、日本をはじめとする先進国では、まだ食べられるのに捨てられてしまう食糧が大量にあるのが現状です。
食品ロスの削減は、先進国にとっても、また発展途上国にとっても、避けては通れない課題となっています。
さらに、余った食べ物は、加工業者や流通業者などから、ゴミとして運ばれたのちに、処理工場に運ばれ、可燃ゴミとして処分されます。
その時に、水分を含む食品は、燃焼や焼却の際に二酸化炭素を排出してしまうのです。また、焼却後の肺の埋め立ても、環境負荷につながっています。
フードロス削減の取り組みは、2015年に国連の持続可能な開発目標、SDGsで掲げられたターゲットにも含まれています。
在庫処分で食品ロスを防ごう
では、そんな食品ロスを防ぐために、企業や団体はどのような取り組みを行なっているのでしょうか？
ここでは、在庫処分を活用して、在庫買取を行なっている企業をいくつかご紹介します。
・KURADASHI
KURADASHIは、フードロス削減への協賛メーカーから、協賛価格で在庫買取を行い、その提供された商品を、一般の顧客へと最大97％オフで販売し、その売り上げの一部を、社会貢献活動団体へと寄付を行っているショッピングサイトです。
KURADASHIは、環境保護や動物保護の団体など、さまざまな社会貢献団体を支援した活動を行っています。
・もったいない市
もったいない市は、北海道の食品ロスをなくすために、端数在庫や規格外、賞味期限の近いものなどのワケあり食品を、在庫処分価格で販売しているサイトです。
メーカー小売希望価格の約半額で、北海道ならではの美味しい食が堪能できます。
フードロス通販 PIARY
PIARYは、食品ロス削減に取り組むために、フードチェーンや農林水産省などといった場所と連携をとりながら協力しています。
また、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響を受け、在庫処分に困っている業者や個人事業主に対して、在庫買取を行うことによって支援する活動を行なっています。
ポケットマルシェ POCKET MARCHE
ポケットマルシェ、通称ポケマルでは、作る人と使う人を繋ぐ取り組みをしています。
農家さん、漁師さんといった生産者さんから直接購入することができるので、より食べ物のありがたみを感じることができるサービスとなっています。
このポケマルでは、販路がなくて困っている商品を在庫買取することで、フードロスを減らすことができる、といった取り組みを行なっています。
Junijuni
Junijuniは、東京ガスがスポンサーを務めているインターネット・ショッピングサイトです。
期限が間近な商品や、訳あって処分対象となってしまう商品を、メーカーから買い取ることによって、お手頃な価格で販売しています。
また、活動資金は、社会活動団体と連携して行なっています。
全体のまとめ
食品ロスを解決しようと、在庫処分や在庫買取りを活かした活動を行なっている企業を紹介してきました。
いかがだったでしょうか？
弊社でも食品の在庫買取を行っておりますので、お気軽にご相談ください。